八月になり、蝉しぐれのぎやかな合唱に
いよいよ葉月の訪れを感じます。
擬帽子(ぎぼうし)の葉の美しいグラーションに
絵画のようなインパクトと
葉の内の存在感にうっとりします。
昔、八月一日は八朔といい、農民の間では、田の実の節句の日でした。
今年収穫した初穂を恩人などに贈る習慣があり、京都祇園の花街では
芸妓、舞子さんたちが師匠宅へ「お頼のみ、申します」と挨拶に行かれるそうです。
徳川家康もこの日に江戸城を開城し、正月に次ぐ祝日としたそうです。
浮き釣り木、チロリアンランプ、Chinese lantern アブチロン
この花は、素敵な名前をいっぱい持ち
風が訪れると一緒になりダンスをし
人の心を笑顔にしてくれます。
友人から頂いた、祇園つじりの抹茶カステラです。
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ティータイム
中国と韓国の国花と 梅の土用干し
純白な白芙蓉(ふよう)は中国の国花です。
「白芙蓉の白きより白はなし」 高浜虚子の句
朝開き何の未練もなく夕にしぼむ定めに凛としたしとやかさがあります。
横に広がって咲き御隣の韓国に手を差し伸べつつ
韓国の国花の白槿です。
こちらはやや楚々として、
大統領の名前にも、「朴(ぱく) 槿恵(くね)」咲いています。
花のように政治も平和になれるよう祈りたいものです。
今日は広島で、オノヨウコさんも鶴を折られ、
平和を祈られたそうです。
ほんの僅かな梅の土用干しにも、日本の平和を感じます。(日本の国旗のつもりです。)
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大暑の折、団扇をあおぎつつ一輪の花と 三尺寝のおすすめ
一ぴきの蛍が露草とたわむれています。
人も蛍もいずれ はぐれていくのでしょうね。
暑い日中に職人やだいくさんがしばしの仮眠を、
仕事場の三尺(90センチほど)の場所ですることだそうです。
この夏を乗り切るためにも、三尺寝をおすすめします。
芭蕉も旅の中あちこちで三尺寝をされてたのでしょうね。
「ひやひやと壁をふまえて昼寝かな」 松尾芭蕉の句
ヒルガオも涼しげなホタルカゴのなかで、三尺寝をしています。
ヒルガオは万葉の時代、容花(かさばな)ともいわれ、
美しい女性を思い出されるほどの綺麗な花だそうです。
きっと、芍薬やボタンのような派手な花ではなく
内に秘めた美しい意味でしょう。
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熱中症にならないように水をたっぷり 心と目にもローズテイーで水分補給を・・・・
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コエビ(shrimp bush)と鮎で暑中お見舞い申し上げます。
小エビ草
楽しそうに、小海老が数匹はねてます。
遠いメキシコから昭和の初めに日本に流れ着き
花(本当は苞)は衣を何枚も重ねあわせたように
初めは爽やかな、萌黄色(もえぎ)
しだいに、柿渋色(かきしぶ)と染まり
最後に白いはなをのぞかせて
この花は古代色で表現するのがしっとりします。
以前、ホテルの 食品表示問題があり、
10センチまでの海老をコエビと決められたそうです。
この花が、少々短いにつけ、長いにつけ 昔からコエビソウでよかったです。
可愛い 鮎 菓子です。
鮎は一年間に一生を終え、色々な場面で私たちを楽しませてくれます。
季語においては、 春は若鮎、夏は鮎、秋は落ち鮎、冬は氷魚と語られ
風景においては 釣り糸を静かに構え、美しい山と川に映る姿は絵になります。
食べ物としても人に命と歓びをあたえ
手仕事の芸術にまで魂が入りこみ
鮎籠の形の花入れです。
これから迎える夏に
少しでも 自然の花が人の心に安らぎと癒しになればと
暑中お見舞い申し上げます。
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夏の深いふかーい海にこんな花束があったら?
空、山、海も梅雨明けを待ちわびて
一斉に夏色に染まりつつ
花や葉も踊り始めています
深海いろのガラスビンが
花たちの思いを寛大に
包みこんでくれました。
葉はフェスッカ、本当に涼やかです。
紫の 小花はチドリそう、花ことば「あなたは幸福を振りまく」
薄紫の花はルリマツリ、ルリは色の意味で、マツリはマツリカ(ジャスミン)に
似てる事からだそうです。
黄色の花は、イトバハルシャギク、葉が糸のようです。
夏らしい、お菓子を友人からいただきました。
青森のおきな屋さんの「紅玉天」です。
寒天の中に透けて見えるのが、アップルグラッセのチップスだそうです。
一口頬張れば、青森のリンゴ畑の香りが漂ってくるようです。
色々な御縁で、日本のお菓子の旅をさせていただき、
りんごもきっと「幸福」を振りまいてくれてるのでしょうね。
ありがとうございます。
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麗しいつゆ空と闇夜に昼顔科の花たちのかたらいを
昼顔科の花その一 小昼顔
雲の合間からのぞく空色のような
しっとり染まった青の
たった一輪の小昼顔の妖精です。
その二 浜昼顔
童女のほほえみを、空に託し
やや丸い葉をシッカリつなぎあって
昼顔科 その三 夜顔(よるがお)
しだいに 夜がせまり
真白い妖艶な夜顔の花が
たった一夜の思いを込め
葉音の囁きを聴きながら
ゆっくりと静かに、しずかにひらく
この夜顔は明治時代に渡来した花なので、源氏物語に登場する「夕顔」とは違います。
夕顔はウリ科で干瓢になる花です。夜顔は空が白けるときは本当に儚い姿になりますので
光源氏には合いそうな気がしますが?
「心あてに それかとぞ見る 白露の 光添えたる 夕顔の花」 紫式部
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つゆ空に花咲かせてくれた紫陽花に惜別の思いを
さまざまな姿で楽しませてくれた紫陽花さんありがとう。
どうぞ、緑の葉の上でお休みください。
野花は心の花となりて、
とわに咲きつづけてくれます。
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祇園祭でクライマックスの長刀鉾(halberd float)の巡行にお口に優しいレンコン粽(sweetened and jellied lotus root paste wrapped in bamboo leaves)
京の町は心が一番”あつい”鉾の巡行の日。
長刀鉾が先頭で稚児が誇らしげに。
この長刀は疫病の悪霊を取り除く力があるそうです。
This halberd is said to have power to exorcise the evil sprits
which cause epidemics.
この長刀鉾の香合にあやかりこの夏を切り抜けたいですね。
粽はひんやり喉に優しく、蓮根羊羹(れんこんようかん)が、包まれています。
なかなかの美味で、三昇堂小倉さんのです。
粽を載せているのは、檜の木による扇です。
祇園祭に活けられる檜扇のお花はここからきたと。
(この扇を教えてくださった方がおっしゃてました。)
祭りの後の静けさを
楚々としたペチュニアから感じます。
(しかし、今年から後祭りがあるそうですが・・・・・・・)
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祇園祭近きて胸さわぎ、鉾のお菓子に姫檜扇(ひめひおうぎ)水仙(Astilbe thunbergii)と と鳥脚升麻(とりあししょうま)
蒸し暑い最中に、京都では一気に祇園祭のムードに染まっていきます。
一足お先に感じさせていただきます。
可愛らしい鉾の和菓子です。鶴屋吉信製
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鵜籠の花入れに野趣あふれる、鳥脚升麻(とりあししょうま)に
姫檜扇水仙が祭りの歓びを
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