2015年 5月 の投稿一覧

二人静の花に義経を想いて・・



015.jpg

義経の愛妾の静御前(しずかごぜん)は

義経と吉野山ではぐれ、道中の災難の後、

鎌倉に到り、鶴岡八幡宮で、不本意ながら

源の頼朝の前で、白拍子を舞う

「吉野山 峰の白雪 踏み分けて 入りにし人の跡ぞ恋しき」

と義経への思いを切々に歌い舞った。

この歌に、頼朝は怒り刀を手に掛けたが

妻の北条正子に宥められ、救われた。

しかし、この時義経の子を身ごもっていた。

後に、男の子であったため、由比が浜に沈められた。

深い悲しみを抱きながら、

義経を追い、平泉への途中、命途絶え、

24歳の若さで消えた。

           「吾妻鏡」より

哀しげな表情の白い穂から

放たれる美しさは

静御前の義経への

想いの深さなのでしょうね。

控えめに露草で彼女への思いを


sizuka.jpg

長岡市、高徳寺の丘にある、静御前のお墓

続きを読む

山帰来(さんきらい)とオオキンケイキクに心痛む



010.jpg

サンキライの葉のさまが

何とも可愛く、おどけた様に

手を繋ぎ何処に行くのやら

花言葉も「不屈の精神」

オオキンケイキクは

道路脇によくみかけ

道行く者に元気を与えてくれます

実は、特定外来生物で

植えることは、禁止されています。

繁殖が強く他の植物を痛めるから

今日は二つの野花とも

「不屈の精神」をもちあわせており、

ひ弱な人間にも必要な言葉ですね。




「今日お出かけの人は水と帽子をお忘れなく!」



続きを読む

蔓日々草を小さな籠と窓辺に



025.jpg

存在の意識も薄い、淡紫の蔓日々草

少しの風にも揺らぐ風知草も加わり

仲間の花を束ね小さな籠に

昼間は部屋に落ち着いたムードを放ち

夕方は窓のカーテンのポケットに


022.jpg

いたずらに気味に入り込み

西日のシルエットが一瞬の

清々しさを映し出してくれました。

明日も暑いのでしょうか?




続きを読む

山法師と山帽子(やまぼうし)?



010.jpg


0050000000502.jpg



僧侶が正装の時、身にする「領帽」(りょうぼう)というものです。

絹の羽二重で長袖のサイズでしょうか?

天台宗を開いた最澄が唐より縹色の袖を賜り、

以後正装の折は身に纏われたそうです。

又、浄土宗を開いた法然も天皇から「今日は殊のほか寒いのでと」と

下着である長い羽二重の長い袖を剥ぎ上人に与えられたそうです。

今日でも僧侶が冬の間首に巻いたり、儀式のときには身につけられるものです。

この領帽が山帽子の縹色のはなびらの由縁だそうです。

この花の両方の名前から、

自然に手を合わしたいような気になりなります。

    「 合掌 」





続きを読む

凛としたイヌビエと昼咲き月見草で清風を



004.jpg

今朝から夏日のような陽ざしに

背後より揺れ動く葉はイヌビエ

凛として、又優しい清風を

部屋に送ってくれます

昼咲き桃色月見草も仄かに揺れ

なぜ、長いこの名前が?

黄色の待ち宵草(月見草)が夜しか咲かないけれど

006.jpg




この花は昼に咲くのでとか。

もう少しいい名前がないのかしら?別名 琉球月見草?

花言葉がすばらしい、「無言の愛」「固く結ばれた愛情」

夜に咲く月見草に送る花言葉のようですね。



008.jpg




紫露草が吸い込まれそうな高貴な色合いで

心に露を偲ばせてくれました、




今日は水分を充分にお取りくださいね。







続きを読む

手向けの花たち・・花寄せ


005.jpg

友人のご主人が昨年の五月に逝去され、

故人を偲びながら、花を手向けました。

花寄せといい、色々な花入れに

心に手を合わせ、祈りながら

作為なく自然に野の花を生ける楽しいものです。

彼女の主人への思い出話に一服のお茶も

美味しく感じられました。

006.jpg


砂張りの花入れにも、儚いものばかり

001.jpg

浄土から彼女の元気そうな姿に

微笑んでいらっしゃるでしょう。







続きを読む

♪卯~の花匂う垣根に~備前の壺に


019.jpg

伯母の形見の備前焼の壺

古びた箱からお出ましの時

色々な人の手で触られ

時代の息吹きが艶となり

人の思いさえ聴こえるようです。

背筋を正して生けさしていただいた。

今の季節詠われる「卯の花を」(別名 小米空木)

お米を散らしたように咲いています。

添えは山法師でご愛嬌を


「いつも見ていただいてありがとうございます。日々の思いを

花で現し、綴って一年 過ぎました。これも観ていてくださる人あっての事です。

野花からの声がまだまだ聴こえます間、もう少し遊びたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。 {みやこわすれより}





続きを読む

早乙女の風景に思いを・・



001.jpg

水田に映る澄みきった朝の風景

早乙女らの歓びの声が聴こえそう

透明な緑から深い緑への

グラデーション美しさも朝日に浴び

古代に培った日本人の

稲への魂がもう一度と祈りたい

005.jpg

イネ科のかもじ草と小判草も

仄かにその思いを感じ、揺れてます。

黄色の待ち宵草も

人が寝てる間に輝きを放ち

ゆっくり朝まで咲いてくれてます。



早乙女とは、(稲の苗を水田に植え付ける女性)の事です。

続きを読む

小昼顔と優しい草にも感動?



002.jpg

淡桃色の小昼顔さんは

忍者のように垣根に絡まり

公園のフェンスに絡まり

川岸の雑草に絡まり

あまり主役になりたがらない花

でも、数多の人の心に残る野花

今朝からはマイルームの謙虚なヒロインです

傍らの細かい目に見えないほどの草は

「風知草」かぜにまかせ震える姿には

本当に癒され、

草の仲間にも「生きる意味」を

013.jpg

花入れの透明さにも「清々し気持ち」を

今朝も遊ばさして頂きました。


「夕方から曇りだそうです。お洗濯の取り入れをお早めに。」








続きを読む

京鹿野子を生けると着物が着たくなりますね



020.jpg


鹿の背を思わせる絞り染めに似る

京鹿野子(きょうかのこ)草

今朝ほど咲いた一輪に

しっとりさの思いを託し

そーと、

小葉のずいなと蔓桔梗を

控えめに

なぜかこの花に触れますと

着物を装いたくなる気持ちに

もうそろそろ、一重でしょうか?

002.jpg

友人の手作りのケーキと

昭和柄のカップにほっとします。

手作りはその方の思いも

テイストに加わりひと時の幸せを

「ごちそうさまでした」




続きを読む