2015年 4月 の投稿一覧

少女が差し出した一輪の山吹の花に・・


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昔、 上杉家の家来、太田道灌(どうかん)が

鷹狩りに行き、穀雨にあい、みすぼらしい家に

「急な雨で蓑を貸してもらえぬか」

少女は一輪の山吹の花を差し出した

意味のわからぬ道灌は怒り雨の中へ・・

その話を聞いた近臣は

「七重八重花は咲けど山吹の(実)のひとつだに

なきぞかなしき」

醍醐天皇の皇子が詠まれた歌を彼に聞かせた。

少女の、蓑(実)のさえない貧しさ、

山吹の花も実がならないが、

美しい八重の花弁の心を彼に託した

彼は恥ずかしさに、これより歌道に精進されたようです。

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しゃがの花も実がならず、株で増え

ふと、太田道灌をイメージして

生けさしていただきました。





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残念な花筏(はないかだ)とJapanese Wisteria

      花筏の花

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素敵な名と姿に惚れ惚れして

二年前にわが手に嫁入りし

昨年小さき花芽をみつけ

心ときめきし、いつの間にか鳥のランチに

今年こそ 恋しい人にあえる日を胸に

日々の水やりも優しくやさしく

今朝、残念な葉の囁きをどこからともなく・・

出会い叶わず、今年は鳥たちのデイナーに

せめて、山藤に残念な葉だけでも添えて


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正岡 子規の句に

「瓶にさす 藤の花ぶさ みじかければ 畳の上に とどかざりけり」

子規も藤の花で少し残念に感じたのでしょうか?




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光源氏の椿に巻きものの和菓子

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ある春の日、光源氏は京都北山のある小さな寺に

病い平癒の為お参りをし、その帰り道すがらの垣根より

恋焦がれる藤壺に似た少女に運命の出会い

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源氏物語り、五十四帖の 

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一説 若紫より

京都 聚洸製 巻物



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名残りの水仙と雪柳

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香しい水仙もそろそろ終わりですね。

雪柳がカーネーショウンに絡みながら

来年の出会いを楽しみにしています。





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♪菜のは~な畑に・・♪


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桜の木の傍らに咲く花

主役ではない謙虚な花

でもなぜか、優しい黄色が 

疲れた心を癒し

大人を童の世界にさそう花

なぜか、ほっとする花

♪なのは~な はたけ~の い~り日 うすれ♪

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          (絹織物の作品)

 (春の入り日が薄れる情景が感じられます。)

いつも、観ていてくださってありがとうございます。




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これがルナリアの実?


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今頃咲いてる美しい紫のルナリア(合田草)

秋の季節には

こんな美しい実に大変身

銀扇草、銀貨草、大判草

どの名もキラキラと輝き

感動と夢を与えてくれる

合田清氏がパリから

こんな素晴らしい種を 

日本にもたらしてくれて

芸術ともいえる実に

いつまで見ててもあきない

友人があっさりとプレゼントしてくれた実

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生け変えても

楚々として

私に語りかける、

合田草(ごうだそう)二輪









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古瓦と桜の会話に・・


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寒のもどりでしょうか

吐く息の流れに、

倒れかかった草も生きかえり

桜の花びら風に乗り

浄土の世界に消えゆく

無言の古瓦に

寄り添った桜から

「素晴らしい晴れ姿もそろそろお別れね」

空耳のような・・

一ひらの花弁が舞いました












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花まつり・・御釈迦様の誕生日


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「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」

今から2500年前、インドの美しいルンビニ園で

一人の王子が、お生まれになりました。

右手の人差し指を上に向け、左手は下に向け

、天にも何処を見ても、唯一 自分が偉いのではなく、

人も、動物も、花もそれぞれが命を尊ばれる存在である

今日は、それを教えてくださる日でありたい

お釈迦様の可愛い銅像と共に

ベトナムの舟型民芸品に

友人が生けてくれました。













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「美人の眠り」の花言葉・・海棠桜(かいどうさくら)


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 妖艶な鮮やかさを放ち

    それでいて蕾が可愛いい

       バラ科でリンゴ属なのが納得

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 中国では「スイシ海棠」どよばれ、

   楊貴妃がお酒に酔って眠ってる姿に喩えられているそうです。

     それで妖艶なオーラがするのですね

        今日はミモザに酔っていただき

          瑞々しい気配をもう少し

            眺めていたいそうです

              

          

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洛北にひっそりと咲く大島桜・・


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京都洛北に、訪れる人も少ない、

    石座(いわくら)神社があります。

      小さな祠と古びた鈴に時代を感じ


    平安中期は「岩蔵」 鎌倉時代に「岩倉」の漢字になり

      公武合体に尽力した、岩倉具視も

        ここ岩倉に隠遁生活していた折

          この神社を訪れていたらしい。

             境内に岩倉家から奉納された灯篭もあり

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  春雨にうたれ  大島桜の花びらも

   ややうつむき加減に、

     後ろの葉より薄緑の雫が流れ

         ふくいくたる香りに心も豊かになりました

            


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