以前、奈良を訪れた折
たわわの実った柿が、青空バックに
オレンジの色あいが暖かく
日本の原風景をみたような
ほっとした感覚を思い出しました
この一枝からも懐かしい息吹きがきこえそうです。
柿好きの正岡子規も・奈良の滞在中
御所柿を食べながら東大寺の鐘の音を聴き
「長き夜や 初夜の鐘撞く 東大寺」
と詠ったそうです。
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ティータイム
賑やかなオオモミジ
秋の主役を演じていただく
オオモミジに敬服です
新芽、青葉からこんな深紅に
一年中で一番輝いている姿かしら?
「元気出しなさいよ」
今日も今朝から元気いただいて
「ありがとう」
下の落ち葉も余韻を残して
静かに輝いています。
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秋りんに輝く水玉に
数日続いた秋の雨・・
秋りん煙る山の姿に
しばらく足をやすめ眺めた
なぜか、爽やかさがのこり
うっとりします
しばらくの後、草もみじに
水晶の首飾りような雨粒が
「透き通るようにきれい」
今朝から自然の移ろいに
癒されて今日もがんばろうと
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小春日和の雪椿に感動
先日の小春日和に咲いた
初の雪椿の一枝に感動
柔らかい紅色にまだ乙女の恥じらいが残り
胸の奥に暖かい記憶が蘇ります
花入れは蓑虫のデザインです。
木にぶら下がった蓑虫が見かける季節になりましたね
花入れは、金沢の大樋焼きです。
大樋焼きは京都の楽家から
黒と赤の土を使うことを禁止されたため
独自の飴柚という釉薬を生み出しました。
江戸時代(1666)、前田綱吉の藩の時
長左衛門により誕生したすばらしい焼きものです。
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小人の花摘みかご
小人の二人が仲良く散歩してます
森の中に入ると色々な花が
むかえてくれました。
秋の木漏れ日の中
二人はお喋りしながら
小さな籠に花を摘み
楽しい時を過ごしました。
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冬の入り口に
仄かに黄色い柚子の実ひとつ
小さき実をつけた黄葉が
少し寒いに風に揺れ
何となく冬の入り口を感じる朝でした
柚子が色ずく頃になると
茶人は炉を開け
真っ赤にいこした炭をいれます。
急に寒くなりました。風をひかないようにしてください。
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備前壺にも秋深まりて
備前焼きの壺の登場で
深まりゆく秋に菊と蔦が
一段と味わいを見せてくれる
一日一日の彩りも変化して
あちこちの野山も楽しみですね
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11月1日 万聖節に菊を
大きな葛の葉に抱かれて
黄色の風車菊が静かに
今日は
聖人や死者の思い出や追憶のために
菊の花を手向けるらしい
ハーロウィンはその前日のイベントです。
亡き主人のために生け
三人の娘が幸せに過ごせますように
祈りを込めて
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もみじ蔦に思いを馳せて
大きな木に絡みついていた
秋色のもみじ蔦を
小菊と柱掛けに
蔦は、枕の草子にも出てきます
「あてなるもの(上品なもの)に削り氷に甘ずらを入れて
新しき金ワリ(金のおわん)に入れたる」
甘ずらは蔦の樹液を煮詰めた平安時代の甘味料で
削り氷にかけたらしい、貴重な物で、その時代から
カキ氷が存在したとは?
いつの時代も植物の恩恵をいただき
楽しい物語が生まれたのですね。
なんでもない蔦の美しい葉より
いにしえの
巻き紙を読みふけるような
幸せをかんじる秋の午後に・・・
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雲間の月に 日本人の美意識を思う
満月の美しさより
雲のかかる美しさを
茶人であった 村田 珠光が
詠った歌
「月も雲間なきは嫌にて そうろう」
昨夜はまさにそんな月だった
日本人独自の美意識が
冷えた秋の闇夜に
漂っていた
ユーロッパでもアメリカでも
どこに住んでいても
日本人なら感じるであろう
月の美しさ心ゆくまで
鑑賞させていただいた
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