小エビ草
楽しそうに、小海老が数匹はねてます。
遠いメキシコから昭和の初めに日本に流れ着き
花(本当は苞)は衣を何枚も重ねあわせたように
初めは爽やかな、萌黄色(もえぎ)
しだいに、柿渋色(かきしぶ)と染まり
最後に白いはなをのぞかせて
この花は古代色で表現するのがしっとりします。
以前、ホテルの 食品表示問題があり、
10センチまでの海老をコエビと決められたそうです。
この花が、少々短いにつけ、長いにつけ 昔からコエビソウでよかったです。
可愛い 鮎 菓子です。
鮎は一年間に一生を終え、色々な場面で私たちを楽しませてくれます。
季語においては、 春は若鮎、夏は鮎、秋は落ち鮎、冬は氷魚と語られ
風景においては 釣り糸を静かに構え、美しい山と川に映る姿は絵になります。
食べ物としても人に命と歓びをあたえ
手仕事の芸術にまで魂が入りこみ
鮎籠の形の花入れです。
これから迎える夏に
少しでも 自然の花が人の心に安らぎと癒しになればと
暑中お見舞い申し上げます。